新・植物歳時記 ~Nature and plants in Kanagawa~
日本家庭園芸普及協会の広報委員(神奈川県在住)が、神奈川県の自然と植物の話題を提供します。
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2012年5月31日木曜日
La Vie en rose. ~バラ色の人生~ 4
前回に引き続き同じお宅のバラを!
バラと言えば、病害虫の防除や肥料など、手間がかかる植物の代表のように言われますが、モッコウバラみたいなのはちっとも手間がかかりません。
やはり、大輪の八重系統は手間がかかるみたい。
2012年5月26日に横浜市栄区で撮影しました。
本当に素晴らしい!
オレンジ大輪八重
濃い紫大輪八重
薄い紫大輪八重
濃いピンク大輪八重
2012年5月29日火曜日
La Vie en rose. ~バラ色の人生~ 3
花壇で見事にバラを咲かせているお宅です。
二回に分けて紹介します。
しかし、これだけ見事に咲かすのは相当かわいがっているのでしょう!
2012年5月26日に横浜市栄区で撮影しました。
見事に咲いていますね
ピンクブラッシュの大輪一重
オレンジの大輪八重
ピンクの大輪八重丸弁
クリームの大輪八重丸弁
2012年5月27日日曜日
写真がノスタルジー… ハマヒルガオ
ヒルガオ科ヒルガオ属の多年草
ハマヒルガオ
Calystegia soldanella
こいつは江の島から小田原にかけての砂浜に結構自生していて、GW頃からピンク色の花をつけるので目立ちます。いつもはGW明けくらいが花のピークの様な気がしますが、今年はやっぱり少し遅めです。
海が荒れると風で飛ばされた波しぶきがかかるような砂浜に平気で生えています。また、ヒルガオとはいっても蔓性ではなく匍匐性です。
さて、写真は2012年5月27日に藤沢市鵠沼海岸で撮ったものです。なれぬスマホで、しかも晴天下で液晶がほとんど確認できない状態であてずっぽうにとったら、設定が白黒でした(泣)。
色は想像力で補ってください。花のグレーが濃いところは濃いピンク、薄いところは薄いピンクです(笑)。一緒に写っている丸っこい可愛い葉っぱが同種の葉っぱです。
……
移り咲き ハコネウツギ
庭木としても良く利用されます。
ハコネウツギ
Weigela coraeensis
日本のあちこちで主に海岸近くに自生する落葉低木です。
花は純白で咲き始めますが、時間が経過すると徐々に濃いピンク色になります。このような咲き方を移り咲きと呼びます。園芸種なんかにも意外と多いのです。
さて、この木はハコネと名がついていますが、面白いことにハコネには自生は少ないとのことです、ややっこしいですね(笑)
2012年5月20日に横浜市栄区で撮影しました。
低木とはいうものの人の背よりは高くなります。
葉の後ろの花が時間がたってピンクに変化しています
左が咲き始めで純白。右はすこしピンクになっていますね
2012年5月26日土曜日
La Vie en rose. ~バラ色の人生~ 2
今回もお散歩で見かけたバラの写真を。
表題のLa Vie en rose.は、ラヴィアンローズと読み、フランス語で「バラ色の人生」という意味です。
そんな人生を送りたいものですね。
写真は2012年5月20日に横浜市栄区で撮りました。
小輪、白一重
小輪、白一重
大輪、サーモン八重
小輪、ピンク八重
大輪、赤八重
大輪、赤八重
大輪、ピンク八重、丸弁
2012年5月24日木曜日
空を見上げて… ヤマボウシ
近縁種のハナミズキ(アメリカヤマボウシ)などと同様に、街路樹にも使われます。
ヤマボウシ
Benthamidia japonica
ハナミズキより三週間くらい遅く咲き、花びら(総苞)の先端が尖る(ハナミズキは窪みになる)ので見分けがつきます。
実もまん丸くて赤い1㎝から3㎝位の美しい実をつけ、しかもこれは食べられます。甘くておいしいらしいので、今年はこれで果実酒を作ってみようかと思います。
写真は2012年5月20日に横浜市栄区で撮影しました。
いかにも街路樹(笑)
直径で6~7センチくらいでしょうか。純白の花です
花が終わると真中のまるいところが大きく赤くなります
優しい感じの花ですね
2012年5月22日火曜日
ピラカンサ(トキワサンザシ)の花
秋から冬にかけての実の時期にはとても目立つトキワサンザシ(ピラカンサ)
Pyracantha coccinea
今の季節に花が咲きますが、真っ白な花で、なかなか美しいものです。
2012年5月20日に横浜市栄区で撮影しました。
普段は地味ですが…
小さなウメの様な花がまとまって咲き、綺麗です
2012年5月20日日曜日
お詫びと訂正
サクラ10で、「桜餅に使うサクラの葉の塩漬けはヤエザクラを使う」なんて書いてしまいましたが、花の塩漬けはヤエザクラを使うものの、葉の塩漬けは多くの場合オオシマザクラを使うようです。お詫びして訂正させていただきます…。ごめんなさい…
なんという名だ! ブタナ
ヨーロッパ原産、キク科エゾコウゾリナ属の多年草
ブタナ
Hypochaenis radicata
L.
こいつも最近やたらと見かけるようになった帰化植物です。花は、なかなか綺麗で良い感じですが、ゴルフ場などではラフの芝生の中で雑草化して困り者扱いです。
酷い名前ですが、フランスでの俗名 Salada de pore(豚のサラダ)からきているようです。豚が好んで食べるのかしら?
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
ビヨ~ンと花茎が伸びます
花は綺麗
蕾はこんな感じです
2012年5月19日土曜日
むしろ三葉虫 コバンソウ
ヨーロッパ原産で関東以西に雑草化しているイネ科一年草
コバンソウ
Briza maxima
L.
和名の由来は言うまでもなく、実が小判に似ているからです。でも私には三葉虫にしか見えないんだよなぁ…
そこらへんに生えているので、むしってきて小さな花瓶に生けると意外といけます!
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
道端にやたらと帰化してます…
鈴なりです
三葉虫にしか見えません…
蜂蜜で有名 ニセアカシア
ハリエンジュの別名もあります
ニセアカシア
Robinia pseudoacasia
北米原産マメ科の落葉高木です。
こいつはフジの様な真っ白い花を咲かせ、蜂蜜の蜜原植物として大変に重要です。ただし、蜂蜜になると「アカシア」と書かれることが多いようです。まあ「ハリエンジュ蜜」とか「ニセアカシア蜜」では、なんだか美味しそうではないから、良しとしましょう(笑)。
また、日本の歌謡曲に歌われる「アカシア」も大概はこいつの事です。まあ「ハリエンジュ」とか「ニセアカシア」では歌詞にならないから、良しとしましょう(笑)。
花は天麩羅にすると美味しいらしいですよ。これも料理屋さんのメニューでは、「アカシアの花の天麩羅」となるのでしょう(笑)。花以外は有毒成分があるらしいので口にしないように!
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
近所にこれという個体が無いのでご勘弁を…
良い香りの白いフジの様な花です
2012年5月18日金曜日
紫かしら? ムラサキツメクサ
ムラサキツメクサという和名より、赤クローバー、アカツメクサという名前の方が通りが良いと思います。
ムラサキツメクサ
Trifolium pratense
L.
牧草として多用される栄養価の高いマメ科植物です。マメ科一般に多くみられますが、こいつも根っこに根粒菌という菌が共生して、空気中の窒素を取り込んで栄養として利用します。そんなわけで結構な荒れ地でもできるし、畑に鋤込み、そのものを肥料にする「緑肥」にも使える重宝な草です。
ただし、同じ場所でずっと栽培すると連作障害(嫌地現象)を起こして生育が悪くなるのでご用心!
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
見事な株です
葉っぱはシロツメクサとずいぶん違います
紫というよりピンクかな…
2012年5月17日木曜日
日本原産 シラン
ランの仲間には珍しく日当たりのよいやや乾燥した草地のような場所を好みます。
シラン
Bletilla striata
日本、台湾、中国に自生があるようですが、日本では自生地のを見ることは難しくなっています。栽培が簡単で、白花もあり、花壇に植えてもどんどん増えます。
花の感じはやはり日本原産で湿地帯に咲くトキソウに少し似ているような感じがします。
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
どんどん増えます
花はなかなか可憐
2012年5月16日水曜日
La Vie en rose. ~バラ色の人生~ 1
園芸の王様は、歴史から言っても品種数から言っても、愛好者数から言っても、やっぱりバラかもしれません。(異論あったらごめんなさい…)
Rosa sp.
世界にはそれこそ、ゴマンと品種があるのですが、おもに8種類の原種の組み合わせから生まれたといわれています。そのうちの三種類は日本原産のノイバラ、テリハノイバラ、ハマナシということで、これは日本人として結構自慢してよいかもしれません。
私ごときトーシローでは品種を確定することなど到底不可能ですので、見かけたら写真だけアップすることにします。バラ愛好家の皆様…お許しを!
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
丈夫そうな白の大輪一重?
清楚な感じ
純白です
こちらは中輪八重?花がたくさん付きそう!
2012年5月15日火曜日
新葉も花も綺麗 ベニカナメモチ
目の覚めるような真っ赤な新葉と、白い花がきれいなベニカナメモチ
Photinia X fraseri
生垣などでおなじみの木で、カナメモチとオオカナメモチの交雑種と言われています。
本来はもう少し前の新葉展開の時期が一番きれいなのですが、ちょうど花が咲いていたのでアップしておきます。葉が赤いのは新葉の時期だけなのですが、6月下旬から7月下旬ころに刈り込みを入れると、夏に向けてもう一度新葉が展開し、真っ赤な葉を楽しむことができます。
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
新葉展開時は燃えるような赤です
白い花とのコントラストも美しい
花自体もなかなかのものです
2012年5月14日月曜日
その名の通り ミズキ
日本全国に分布するミズキ科ミズキ属の落葉高木
ミズキ
Swida controversa
普段はあまり目立たない木ですが、花の時期は、木全体に階層状をなして花が咲くので遠くからもわかり易くなります。
ミズキの名前の由来ですが、春の萌芽期には多量の水分を吸い上げるためといわれています。ちなみに、早春に聴診器を幹にあてると「水を吸い上げる音がする」と言われることもありますが、あれはどうやら怪しいようです。樹木が水を吸い上げるスピードは音がするほど速くはないし、木全体が少しでも風で揺れていたりすると、その摩擦音などの方を聴診器がキャッチしている可能性が強いとのこと。ロマンチックな話なんですが…
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
階層状に花が咲いているのがわかるでしょうか?
純白の花で目立ちます
良く見かけます! ナガミヒナゲシ
最近、この時期に道端などで良く見かけるようになりました。明らかに増えています。
ナガミヒナゲシ
Papaver dubium
L.
ケシ科の帰化植物で。オレンジ(サーモン?)の可愛い花を咲かせるのですが、種子による増殖が強烈で、おまけにアルカリ土壌に強いらしく、猛烈に分布を広げています。
困ったものです。ただし、こいつからは阿片の材料となるアルカロイドは採れませんので、そういう意味では安心ですね…
写真は2012年5月12日に横浜市栄区で撮りました。
こんな道端に良く生育しています
花弁は四枚で独特の色調
花芯の造形も独特です
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