ウメ
Prunus mume
バラ科サクラ属の落葉樹
原産地:中国
この樹は話題が多すぎて困ります(笑)
花で分けると、私が見たことあるのは、白一重緑軸(緑萼)、白一重赤軸(赤萼)、白八重、赤一重、赤八重です、一番好きなのは白一重緑軸で、花びらの色の純白が際立ちます。それでは、まずは写真から…
白一重緑軸
白一重緑軸
白一重緑軸
白一重赤軸
白八重
白半八重緑軸?
赤一重
赤一重
赤八重
赤八重
分類としては、野梅系、紅梅系、豊後系に分けられます。大きな実がなるのは豊後系で近縁のアンズとの交配種が多く、梅干しに用いられます。いわゆるカリカリ梅は野梅系でしょうか?
有名な南高梅(なんこううめ)は、和歌山・南部高校の竹中先生が品種の成立に尽力されたため、南部高校(みなべこうこう)からとって南高梅と名付けられたそうです。南部の梅農家さんに梅酒をご馳走になったことがありますが、容器いっぱいまで南高梅を詰め込んで、ブランデーで漬け込んだそれは、後にも先にも味わったことのない最高の梅酒でした。
青梅には青酸が含まれているので、生食はいけません。造園的には梅の木を池の縁に植えることがあるのですが、青梅に含まれる青酸がボウフラの抑制に役立つからという説もあります。また、種子の中心部のいわゆる「天神様」も毒性が強く、生食は危険です。ただし、塩やお酒で漬け込むと毒性が消失しますので、梅干しや梅酒はもちろん、問題ありませんよ。
ウメは酸味料として古くから利用されており、「いい塩梅」とは、ウメと塩の味付けが上手くいった様子からの言葉と言われています。
平安時代より前は、花見はウメで行ったようで、花といえばウメを指したようです。
宮崎県にある「座論梅」は、樹齢600年と言われ、一本の木から出た枝が地面と接触する場所で発根し、それを繰り返して林を形成していると言われる珍しいものです。一度見たことがありますが、流石の風格でした!
菅原道真が大宰府に飛ばされたときに謳った
「東風吹かば 匂いおこせよ梅の花 主なきとて 春な忘れそ」
という句は有名ですね。東風は「トンプー」ではなくて「こち」と呼んでくださいね(笑)
東風は弥生(3月)の季語ですが、私の自宅そばでは、濃い赤の八重品種が1月中旬頃から開花し始め、2月20日頃にはどの品種も咲き始めるようです。