2015年5月10日日曜日

5月5日 遠景の花たち 2

前回に続いて、遠景の花たちをアップします。
雑木林の中のもの、つる植物、崖などを好むものなど、遠くからしか見られない花は多くあります。近くで見たいなぁ…と感じることも多いのですが、谷沿いにある物を尾根側から見下ろして、初めてその良さが判る物もあります。ミズキなどは葉が階層状について、花が完全に上を向いて咲くので、上から見下ろした方が真っ白なその花が美しく見ることが出来ます。街中にある樹では、ハナミズキやヤマボウシもこの部類ですね。





崖際に咲いていることも多く、遠景と言うほどではないものの、あまり近づけない花も多いものです。ヤマツツジなどもそんな場合が多い気がします。この花の朱色は本当に日本的で美しいのですが、コンパクトデジカメでは、十分な色表現ができずに残念です。





2015年5月9日土曜日

5月5日 遠景の花たち

山道を歩いていると、谷を隔てた向こうの斜面に、綺麗な花が咲いていることがあります。
大概は花木かつる植物なのですが、あまり近づけないので、風景的に写真を撮ることになります。利用しているカメラ「リコーCX-5」の望遠側は300㎜相当なのですが、それを利用しても小さくしか写りません。それでも、記録としては残るのでとりあえず撮っておくことになります。そんな写真たちが今回のお題です。

まずはフジから。日本に自生するフジはフジ(ノダフジ)とヤマフジがあります。いずれも本州以西に自生しているのですが、北限はフジの方が本州の北のほうで、ヤマフジは本州の西部という違いがあります。また、フジは蔓が右巻きで花序が長く、ヤマフジは左巻きで花序が短いという違いもあります。この辺りでは、フジ(ノダフジ)の可能性が高いですね。







お次はジャケツイバラ。マメ科の黄色い花を咲かせる、つる植物です。判りづらいと思いますが、画面中央の黄色い花がそれです。横浜ではあまり見かけることは無く、私が近くの山で確認しているのは二カ所だけです。







最後にキリです。中国原産と言われますが、日本でも古くから高級木材用として栽培されてきました。軽く、湿気を通しづらく、箪笥や下駄に適しています。福島の会津桐や岩手の南部桐が有名で、わが母校・岩手大学の校章にも桐の花があしらわれています。種子に翼があり、遠くまで飛散するためあちこちで野生化していますが、これほど大きな樹はあまりありませんね。



2015年5月8日金曜日

4月29日 砂浜の花たち

ゴールデンウィーク前後に三浦半島から湘南にかけてサイクリングすると、海浜型の様々な植物がお花盛りです。
特に目立つのがハマヒルガオとハマダイコン。今回はアップできませんでしたが、ハマエンドウの花も綺麗です。
愛車と一緒に写真に収めました。








2015年5月6日水曜日

4月29日 キケマン

関東を北限とする植物です。

キケマン
Corydalis heterocarpa var. japonica
ケシ科キケマン属の越年草
原産地:関東以西

神奈川県ではあまり見ることが出来ない植物のような気がします。私が自信をもって「あります!」と言えるのは、三浦半島の金田漁港そばの、この場所だけ。
同じキケマン属のムラサキケマンは極々ありふれた林床の植物ですが、キケマンは珍しいのです。ムラサキケマンより大柄で、ケシ科だけあってなんとなく毒々しいなぁ…。









2015年5月4日月曜日

4月29日 マコンブ

どちらかというと種子植物が得意な私には、シダ類や藻類など、胞子や遊走子で増える植物は苦手な部類に入ります。
今回はサイクリング中にコンブを干している現場に出くわし、疑問が生じましたので調べてみました。

マコンブ
Laminaria japonica Areschoug
コンブ科コンブ属の多年生植物
原産地:東北以北

マコンブは寒冷な海で2年以上をかけて収穫されます。1月ごろに定着した遊走子が生育し、その年の秋には宿根草の様な形態で、株元以外はちぎれてなくなってしまいます。それが冬頃から再成長します。マコンブはこのライフサイクルを繰り返すようです。通常、だしコンブは二年目以降のものを収穫します。

さて、4月末ごろに三浦半島を自転車で走ると、あちこちでマコンブと思われるものを干しているのに出くわします。東京湾や相模湾はコンブの生育南限よりも南のはずですが…。干している方に伺ってみると「養殖してるの。種は北海道から買ってるけどね。」とのお話。なるほど、なるほど。
帰ってきてから調べてみると、函館の漁協から種苗を買い、冬から春にかけて生育させたものを「早煮コンブ」として出荷しているようです。これは、だしをとるより、煮て食べるコンブとのことです。

そして、コンブの生産量は、北海道、岩手、宮城についで神奈川はなんと四位!まあ、桁が一桁違いますが(笑)

いやはや、知らないことは沢山ありますね。






2015年5月3日日曜日

4月26日 コナラあっぱれ!

最近良くアップする「頑張っている植物」
今回は自宅そばのコナラです。

フェンスのこちら側から、あちら側に太い幹が魔法のように突き抜けています。
これは、細い苗の状態でフェンスを潜り抜けて、その後成長の過程で、形成層がフェンスを巻き込んで生育したものです。
コナラ自体は知らん顔して、美しい新緑を展開しています(笑)












2015年5月2日土曜日

4月26日 ツタンカーメンのエンドウ

ツタンカーメン王のピラミッドが調査されたとき、副葬品としてエンドウ豆の種子が発見されました。3,000年前のものとも言われたその種子は、なんと発芽し、ツタンカーメンのエンドウと言われるようになりました。

エンドウ
Pisum sativum
マメ科エンドウ属の一年または越年草
原産国:近東地方
別名:ノラマメ・キヌサヤ・グリーンピースなど

キヌサヤもグリンピースも豆苗もみんなエンドウの仲間です。ちなみに先日アップした通り、地下子葉型です。

ツタンカーメンのエンドウは赤花で鞘が紫色になるのが特徴です。基本的に実とりエンドウ(グリーンピース)としての利用が適しているそうです。しかし、3,000年前の種子が発芽するなんてすごいですね。
日本でも、2,000年以上前の種子から発芽し、花を咲かせた「大賀ハス」は有名ですね。