Corydalis incisa
日陰っぽい、少々湿ったところに生える草です。
こいつは変わった生活環を持っていて、6月に種子が落ちると、次の春に発芽、夏には根だけ残して地上部は枯れて休眠し、その年の秋に再度地上部を展開し始めて、翌年の春に開花します。種子から開花まで足かけ三年かかるわけです。
ウスバシロチョウの食草ですが、その幼虫の生活環がムラサキケマンと一致しており特殊なため、長く幼虫が見つからず、謎とされてきましたが、たしか中学生が謎を突き止めたはずです。
また、全草有毒で、そのためウスバシロチョウも毒蝶として有名です。
この花や、カタクリ、エンゴサク、ニリンソウなど、林床が明るい早春から葉を展開し、春に花を咲かせ、林床が暗くなる時期には地上部を枯らして休眠する植物を「スプリングエフェメラル」と言ったりします。「春のはかない物」位の意味ですが、これらを食草とするウスバシロチョウなどもそのように言われます。
なかなか、写真にしづらい花ですが、今回は初めてうまいこと撮れた気がします。
写真は2014年4月4日に横浜市栄区で撮りました。
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