2015年5月31日日曜日

5月23日 ユスラウメ

3月に咲く、枝を埋め尽くす小さな桜の様な花も魅力的ですが、この木の真骨頂はサクランボの様な実にあると思います。

ユスラウメ
Prunus tomentosa
バラ科サクラ属の落葉低木
原産地:中国・朝鮮など
別名:サクラゴなど

枝に沢山つく実は食べられます。甘いサクランボの様な味だとか。実は食べたことが無いのですが…(笑)
食べられることが知られていないのか、食べたくないのか、木の実はほったらかしにされることが多いようです。
多汁質で貯蔵はきかないので、果実酒が適していると思います。ほったらかしになっている実があったら、持ち主にお願いして実をとらせてもらって果実酒にしては如何でしょうか?









2015年5月29日金曜日

5月23日 クレマチス

この時期、散歩するとあちこちのお庭でフェンスや柵に絡まっているのを見かけます。

クレマチス
Clematis spp.
キンポウゲ科センニンソウ属の、つる性多年草
原産地:北半球に広く分布

日本にも、カザグルマ、ミヤマハンショウヅル、ボタンヅル、センニンソウなどの仲間たちが分布しています。

園芸的には、原種系も含めて多種多様の品種が出回っており、四季咲・一季咲・冬咲と花の季節も様々です。

大概の品種は丈夫で、お庭に植えておくと良く茂り、美しい花を咲かせてくれます。最近では、カーネーション、アジサイと並んで、母の日のギフトにも人気があるようですね。

クレマチスの仲間は、花が終わった後の実の付く様子も独特で魅力がありますよ。













2015年5月28日木曜日

5月23日 ヤマグワ

カイコの餌として有名な植物ですね。また、小学校の頃、授業の一環としてカイコを育てて、クワの葉を探すのに苦労した人も多いのでは?

ヤマグワ
Morus australis
クワ科クワ属の落葉樹
原産地:日本・中国・ビルマなど

私が住む横浜市栄区の道端には、この樹がゴマンと生えています。この時期になると紫色の実が熟し、これはご存じの通り食べられるのですが、あまりに多すぎて誰も見向きもしません。食べると、口の中が紫色になるのですぐにわかるのですが…(笑)
実は一気に熟さないので、意外と収穫期間も長いようです。いつだか、実を沢山採って焼酎に付け込んで果実酒にしたことがありますが、同じときに漬けたヤマモモ酒の方が美味しかったなぁ…。

桑茶というのは、コイツの若葉を乾燥させたものから作りますが、有用成分があるようですね。また、若芽は天麩羅にして食べることもあるようです。

キスジカミキリが大好きな木でもあり、何かと思い出深い植物です。



2015年5月27日水曜日

5月23日 スイカズラ

やっと標準的なアップロード間隔に戻ってまいりました(笑)
でも、6月一杯は究極の忙しさで、土日が休めない週も多いので、また、間隔空いてしまうかも。先にお詫びしておきます(笑)


この花は、5月に咲く花の中では香りのよさではトップクラスですね。甘い香りで遠くからでも存在が判ります。

スイカズラ
Lonicera japonica
スイカズラ科スイカズラ属のつる性植物
原産地:日本を含む東アジア一帯
別名:忍冬(にんどう)など

スイカズラは「吸い葛」です。花をとり、口に咥えて吸うと甘い蜜が味わえるため、この名がついています。英語でもHoney suckle(蜜吸い)です。また、別名の忍冬は、葉が緑のままで冬を耐え忍ぶからと言われています。

咲き始めは白く、のちにベージュ色に変化する花も清楚で良い感じです。でも、丈夫過ぎて、アメリカなどではクズとともに外来植物としてマント群落を形成して困り者になっているようです。











2015年5月26日火曜日

5月17日 エゴノキとトチ  松本の街角にて

5月16日と17日は長野県松本市に出張でした。
17日の早朝に目が覚め、街中を散歩してみると、エゴノキとトチが満開でした。
季節が2週間ほど巻戻った感じです。
エゴノキは街中に植えられたものを見かけることは少なく、甘い花の香りに包まれて撮影ができて、お得感満点の出張となりました(笑)

エゴノキ









トチ









2015年5月24日日曜日

5月5日 マムシグサ 林床の出会い

コイツにも毎年お会いしております(笑)

マムシグサ
Arisaema serratum
サトイモ科テンナンショウ属の多年草
原産地:関東以西(沖縄を除く)
別名:ヘビノバッコなど

同じテンナンショウ属のウラシマソウに比べて群生せず、すっと立ち上がった草姿と、緑~薄紫の仏炎苞は清潔感があり、個人的にはウラシマソウよりずっと好きな植物です。まあ、テンナンショウ属ですので例によって毒草ですが…(笑)
名前は、茎の模様から来ていますが、言われればマムシの背部の模様に似ているかなぁ…という程度です。








2015年5月23日土曜日

5月5日 ホウチャクソウ 林床の出会い

コイツには毎年出会ってます(笑)

ホウチャクソウ
Disporum sessile
イヌサフラン科チゴユリ属の多年草
原産地:日本を中心とする極東


コイツは、やたらと沢山あって有難味がありません(笑)
でも、良く見るとなかなかシックな花を咲かせます。

芽だしを山菜として利用するアマドコロやナルコユリと似ていますが、有毒なので注意が必要ですね。






2015年5月21日木曜日

5月5日 フタリシズカ 林床の出会い

5月5日の幸運は、まだ続きます。
エビネを見つけた向かい側の林床を見ていると…フタリシズカ!
これも30年ぶり以上です!

フタリシズカ
Chloranthus serratus
センリョウ科チャラン属の多年草
原産地:沖縄を除く日本全国

これも決して珍しい植物ではありません。私がたまたま出会わなかっただけと思いますが、まるで小学校の同級生に40年ぶりにばったり出会ったような嬉しさ!
名前は、花序が二本出ることが多いから。良い名前ですね。似たような名前のヒトリシズカは、花序が一本で、ずっと繊細な印象です。






2015年5月19日火曜日

5月5日 エビネ 林床の出会い

5月5日は本当に幸運の一日でした。栄区のハイキングコースを歩いていて、里山らしく刈払われた林床に入ってキョロキョロしていると…。エビネ!完全な野生株を関東で見るのは、大げさでなく30年ぶり以上です。

エビネ
Calanthe discolor
ラン科エビネ属の多年草
原産地:日本・朝鮮半島・中国
別名:ジエビネ、ヤブエビネなど

私が子供の頃は、そこら辺の里山の林床に極普通の植物でしたが、残念なことに乱掘や開発などで極端に数を減らしてしまいました。地味ですが味のある日本のランです。里山と共にいつまでも生き残ってほしいと思います。
興奮したせいか、写真はダメですね(笑)





2015年5月17日日曜日

5月5日 カンアオイ 林床の出会い

多彩な葉芸を見せて、江戸時代から古典園芸植物として親しまれています。

カンアオイ
Asarum nipponicum
ウマノスズクサ科カンアオイ属の多年草
原産地:日本(関東、近畿、四国)

家紋に使われる葵紋は、この仲間のフタバアオイを図案化したものと言われています。
カンアオイは、かなり暗い林床でも生育し、日陰の植栽には得難い植物ですが、生育や分布拡大が非常に遅いと言われていますので、自然のものの採集は避けましょう!

「あるところにはある」という植物の典型例で、隣近所の株でも葉の模様が千差万別で面白いものです。








2015年5月16日土曜日

5月5日 ミズキ

雑木林の新葉で一番好きなのがこのミズキです。

ミズキ
ミズキ科ミズキ属の落葉高木
Swida controversa
原産地:日本(北海道・本州・四国・九州)
別名:クルマミズキなど

ミズキとは水木で早春の萌芽期に大量の水を吸い上げることから、その名前が来ていると言われています。
この時期、雑木林に面した舗装路を歩いていると、雨が降ったわけでもないのに、アスファルトが湿ったようになっていることがあります。そのような場所で上を見上げてみると必ずミズキが…。ミズキの下の植物たちの葉も、なんだかツヤツヤしています(笑)。

この時期は、遠くの雑木林にあっても、特徴的な階層になる枝振りと、上を向いて咲く白い花で判りやすい樹木の一つです。












2015年5月13日水曜日

5月5日 タツナミソウ(コバノタツナミ)

このブログも今回で1,082回!お陰様でページビューが70,000PVを超えました!あざ~す!

さて、今回はタツナミソウ。
タツナミソウは立浪草です。
花が立ち上がり並んで咲く様子を、波濤に見立てたようです。上手いネーミングですね。

タツナミソウ
Scutellaria indica
シソ科タツナミソウ属の多年草
原産地:日本(関東以西)

今回は雑草が短く刈り込まれた斜面に群生していたものです。草原の様な場所が好きな植物のようですね。全体に小柄なことや、毛が多い葉などの特徴から、タツナミソウの変種である、コバノタツナミのような気がします。








2015年5月12日火曜日

5月5日 モッコウバラ 2

何年も前に、団地のフェンス沿いにゲリラ定植したモッコウバラ。植えたときは、鉛筆よりも細い株だったのに、こんなに立派になって、皆の目を楽しませてくれています。

よくよく見ると、樹皮も良い感じですね。皮が剥がれているのは成長している証で、特に問題はありません。新しい皮の茶色が美しい!




2015年5月10日日曜日

5月5日 ハリエンジュ

今日は5月10日。仕事が立て込んでいて5月25日まで取材活動(植物散歩)が出来そうにありません。
このブログは自分で撮った写真を原則10日以内にアップすることによって、皆様が同じ花の時期を逃さずに屋外で探せるように注意しているのですが、今回は申し訳ありませんが5月5日の取材ネタを5月25日まで引っ張らせてください。
途中、出張先などで取材活動とブログ作成が出来たら、新ネタを突っ込みますのでご容赦を!

さて、今回はハリエンジュ

ハリエンジュ
Robinia pseudoacacia
マメ科ハリエンジュ属の落葉樹
原産地:北米
別名:ニセアカシア、ハゲシバリなど

マメ科の樹木で、根に根粒菌をつけて空中窒素を固定するため、やせ地でも良く生育し、一時期は、法面や崩壊地などで種子施工で植栽されました。また、材は堅く、その昔はスキー板などにも利用されたとか…。でも、今は増えすぎて困っている場所もありますね。

全体に有毒なのですが、花だけは天麩羅にしたり、お酒に漬けたりと利用可能です。また、非常に重要な蜜源植物でもあり、アカシア蜜といわれるのは、大概はこいつの蜜です。この時期に、中央高速道の八ヶ岳付近のパーキングエリアではこいつの花を天麩羅用に販売していることもあります。

通常は白い花なのですが、GWのサイクリング中に横須賀・ヴェルニー公園そばで美しい赤花の個体を見つけて、非常に驚きました。ものすごい美しさ!不思議と三本だけ街路樹として植えられています!
帰ってきてから調べてみると「カスケード ルージュ」というれっきとした園芸品種があるのですね!しかし、名前まで美しい!

白花は5月5日、赤花は5月6日の撮影です。