2011年12月30日金曜日

季節変われば顔変わる  冬の姿いろいろ

今回は、既出の植物たちの冬の姿など…

冬は、花は少なく地味になりがちですが、周囲の風景に目を凝らしてみると、他の季節にはなかった造形が目に入り驚かされることがあります。

とくに、逆光で写真にすると美しいものが多く、なかなか楽しいものです。

しかし、今回わかったのは、私のコンパクトデジカメが極めて逆光に弱くノイズが入りやすいということ(泣)。マクロは広角側(35ミリ版換算で24ミリ相当とかなりの広角)で、太陽が直接レンズに入りやすいということもあるのですが…。まあ、工夫して頑張ります(笑)。

写真は全て2011年12月29日に横浜市栄区で撮影しました。

さて、2011年のアップはこれでおしまいになりそうです。半年間お付き合いいただきました皆様、ありがとうございました。来年も頑張って継続しますので、お付き合いくださいませ。それでは、良いお年をお迎えください!


クズの莢です。いかにも豆の仲間という感じ



セイタカアワダチソウもタネをつけています



タネはすでに落ちてしまっていますが、エノコログサ。ノイズがひどい…

2011年12月29日木曜日

思いで深いです  クサボケ

真冬に咲く奴と、春になってから咲く奴があるようです。日本原産のクサボケ
Chaenomeles japonica

じつは、ボケとクサボケは見分けがつきづらいのですが、ボケは中国原産で背が少し高く(100㎝位の樹高)、枝にトゲが少ないのですが、一番の見分け方は実の表面。ボケは縦の深い溝がつくのですが、クサボケはつるっとしています。
今回の写真は、トゲの多さや樹高から日本原産のクサボケと判断しましたが、正確には実がつくまで待ちたいと思います(笑)。
実は、良い香りがして、果実酒の材料に良いようですので、来年の春はチャレンジしたいな。

さて、私は子供のころ、川崎のチベットと言われた「多摩区生田」に住んでいました。そのころの生田には畑や田んぼが沢山あって蛍も乱舞していました。畑の脇には良く、このクサボケが生えていて、春には朱色の美しい花を咲かせ、その後につく実は、良い香りを漂わせるので、むしって香りをかいだりしたものです。春に、この色の花はとても目立ったことを良く覚えていますし、実をむしろうとして、トゲで痛い思いをしたこともありました。懐かしいなぁ…

写真は全て2011年12月25日に横浜市栄区で撮影したものです。


団地の片隅です。情けない写真…



でもアップではこの通り!



さらにアップすると、造形が美しい!

2011年12月27日火曜日

ナルシスト?  ニホンズイセン

早春の代表的な花 ニホンズイセン
Narcissus tazetta var.chinensis

スイセンの仲間はもともと地中海原産といわれていますが、これは、昔々その昔に中国経由で日本に来たといわれています。学名にも「中国の」を意味する「Chinensis」がついていますね。古くから日本にあるだけあって、北陸や、伊豆の海浜地の日当たりのよい斜面などに、ニホンズイセンが咲く景勝地が多くあります。

冒頭に「早春の代表的な花」と書きましたが、こいつは横浜周辺では年内から年明けにはすでに開花し始めます。寒い時期に咲くので花が長持ちし、おまけに香りもとても良いので、この時期にはうれしい花ですね。ラッパズイセンなんかは、ラインベルト・アーリーセンセーションのような早咲きでも、だいたい2月になってからですし、通常のタイプは3月から4月開花ですね。

さて、スイセンは学名をみてもわかりますが、ギリシャ神話の美少年「ナルキソス」の生まれ変わりといわれています。「ナルキソス」はナルシストの語源とも言われています。

美少年ナルキソスは、高飛車な少年で言い寄ってくる女性を冷たくふり続けたため、復讐の女神ネメシスの怒りを買いました。そして、水面に映った自分に恋してしまいますが、水面の自分は冷たく、何も答えてくれません。かれはそのまま死んでしまい、その亡骸が水辺でうつむきながら咲く、スイセンに変わったそうです。

私は、水面の己が姿をみても具合が悪くなるだけなので、うつむかずに前を向いて生きていけそうです(笑)。

写真は全て2011年12月25日に横浜市栄区にて撮影したものです。

今年最初に目に入った場所です。ダサいね…



でも、花は美しい



この辺まで近づくと良い香りが…

2011年12月25日日曜日

扉の木  トベラ

東北以西の海浜地などに自生する常緑広葉低木 トベラ
Pittosporum tobira

庭木や、街路樹の根締めなんかにも使われます。もともと海浜地に多い植物なので潮風にも強く、海沿いの公園なんかには必ずと言ってよいほど見られます。

さて、トベラの茎や葉には独特の臭いがあるようで、節分にイワシの頭なんかと一緒に扉に飾られて魔除けにするとか。そこで「扉の木」→「トビラ」→「トベラ」となったようです。学名の種小名も「tobira」とそのまんまです(笑)。

英語名は「Japanese cheesewood」で、きっとチーズのような臭いがするのでしょうが、なんとなく嫌なので嗅いだことが無いのです(笑)。

写真は、2011年12月25日に横浜市栄区で撮影したものです。


葉っぱが青々していて綺麗です



放射状に葉が付き、種類がわかり易い低木です



実は、最初は丸い玉の状態です



最後はこんな感じで目立つようになります

2011年12月24日土曜日

ミツマタ・ヨツマタ・フタツマタ  ミツマタ2

以前紹介した我が家がある団地に植栽されているミツマタ。
蕾がだいぶ膨らんできて、あと一か月もすると花開くかもしれません。

さて、以前書いた通り、枝が必ず三つに分かれるので「ミツマタ」なのですが、今回よくよく眺めていたら、ほとんどはミツマタですが、中にはヨツマタやフタツマタもあることがわかりました(笑)。
何でも例外はあるということですね。


フタツマタ



ミツマタ



ヨツマタ



蕾が膨らんできました

2011年12月22日木曜日

カメリア フォー ユー 4  あざみ野駅・サザンカ

東急田園都市線・あざみ野駅上り線ホームの柵沿いに植栽されているサザンカ。
見事に花を咲かせているので、思わずパチリ。

よく見ると、雄しべの基部に蜜が見えますね。冬場の花が少ない時期に咲くので、メジロやヒヨドリなどが蜜を吸いに来るのを見かけることがあります。

しかし、駅のホームで花に顔を近づけて写真を撮っているのは、怪しい光景かも知れません(笑)
写真は2011年12月16日にあざみ野駅ホームで撮影したものです。


なかなか見事な咲きっぷりです



花びらと雄しべのコントラストが見事



雄しべの根元に蜜が見えるでしょうか?

2011年12月20日火曜日

カメリア フォー ユー 3 水天宮・茶ノ木神社

仕事で水天宮に行き、早めについたので周りをうろちょろしていると…

茶ノ木神社と幟が立っています。
早速、写真を撮らせていただいたのですが、やはりチャノキに縁がある神社(お稲荷さま)でした。

小さな社を取り囲むようにチャノキが植えられていますが、葉っぱも大きくてツヤツヤしていて、きちんと肥料なんかの手入れがされている感じです。

カメリアの仲間は春から夏にかけてチャドクガの幼虫に食害されることがあり、これに刺されるとかぶれてひどいことになるのですが、きっと消毒なんかもしているのでしょう。

写真は、2011年12月15日に水天宮駅そばで撮影しました。


この幟で気づきました



こじんまりとしていますが美しいお稲荷さんです



説明をどうぞ(笑)



落ち着く感じです



花も咲いていました

2011年12月18日日曜日

鍋のとも  ミズナ

お鍋に欠かせませんね ミズナ
Brassica rapa var.nipposinica

今は、密植栽培で柔らかく育てて、4から5株を束ねて出荷するのが主流ですが、本来はでっかい株になります。
家庭菜園で作るとその片鱗がうかがえます。でかいし、緑が濃い!ほんとにミズナ?という感じです。でも、やっぱり鍋には最高!浅漬けなんかも良いですね。

写真は2011年12月9日に横浜市栄区で撮影したものです。


緑が濃いでしょう?



もっともっと大きな株になります

2011年12月17日土曜日

ピクルス大好き  ディル

ピクルスに欠かせません ディル
Anethum graveolens

意外と知られていないハーブですが、ピクルスには欠かせない植物です。
こいつも春まきより秋まきの方がうまくいきます。

セリ科なので、やっぱりキアゲハの幼虫がつくのかな?

写真は2011年12月9日に横浜市栄区で撮影したものです。


優しい草姿です



葉っぱもふわっとやさしい感じです



秋まきでうまく作ると、茎の下部が肥大します

2011年12月15日木曜日

カメムシ臭い? コリアンダー

オリエンタルな香りがたまらないコリアンダー
Coriandrum sativum L.

コリアンダー、パクチー、コエンドロ、シャンツァイと呼び名は変われど同じもの。

ご存じのとおり臭ーい?匂いが特徴で、和名はカメムシソウ…ひどい

ベランダで作るときは、春まきより、秋まきの方が株張りが良くてうまくいきます。

写真は2011年12月9日に横浜市栄区で撮影したものです。


秋まきは株がおおきくなります



夏にはキアゲハの幼虫がつくので要注意!

2011年12月13日火曜日

ベランダでできます! ダイコン

おでんのおともダイコン
Raphanus sativas

写真は私の家のベランダです。
土が15リットルくらい入る縦長の鉢があれば、結構作れます。
ベランダでやるなら、土に入る部分が短めの青首大根がおすすめです。
私が作っているのは「冬自慢」という品種です。

写真は2011年12月9日に横浜市栄区で撮影したものです。


青首大根はニョキッと土から飛び出ます



放射状の葉がきれい

2011年12月11日日曜日

風格あります  クロガネモチ

お庭や街路樹などにも利用されるクロガネモチ
Ilex rotunda

日本にも自生がある、常緑高木です。

こいつは、剪定をあまりしなくても樹形が整い、古木になると凄い風格がでます。葉も一年中ツヤツヤで、秋から冬にかけてなる実も真っ赤で美しく、およそ欠点の無い庭園樹のような気がします。おまけに「クロガネモチ」→「金持ち」とひっかけて、縁起が良い木とされています。天はこの木に二物も三物も与えてしまったようです。ヘクソカズラ(屁糞蔓)にその運を少し分けてあげてください(笑)

日本大学湘南キャンパス(小田急線・六会日大前駅そば)に、クロガネモチの素晴らしい奴が植栽されていますので、興味のある方は是非どうぞ!

写真は全て2011年12月3日に横浜市栄区で撮影したものです。


やっつけ写真… 真中の木ですよ…



後ろのイロハモミジの方が目立ってる…



ツヤツヤ葉っぱと真っ赤な実が綺麗です



これだけは12月4日に中華街で撮影しました

2011年12月10日土曜日

そんなに嫌がらないで! ビワ

お馴染みの果物ビワ
Eriobotrya japonica (Thunb.) Lindl.

結構意外ですがバラ科の常緑高木で、中国南西部原産です。

ビワの実、好きですか?私は大好きなのですが、種が大きくて難儀します。ところが、最近「種無しビワ」が育成され、今年あたりから出荷が始まっている様子です。出会える日が楽しみだなぁ!ちなみに、房総に行くと、ビワが丸ごと一個入ったビワゼリーというのが売っていてこれも大好物!でも高いのだよなぁ…。
産地ではビワの実にも、一つ一つ紙の袋をかけて大切に育てるから仕方ないのかな…

さて、迷信なのですが、子供のころに「ビワは人の泣き声を聞いて育つから庭には植えるな」といわれていました。ビワは日陰でも育つので、日当たりが悪い家からの連想なのでしょうか、ビワにすれば「濡れ衣だ!」というところでしょうね。

写真は全て2011年12月3日に横浜市栄区で撮影したものです。


これはまだ小さい木です



葉には少し毛がありますが、ツヤッとしていて良い感じ



よくよく見ると渋い花ですね。初めて近くで見ました(笑)

2011年12月8日木曜日

紅葉・落葉シリーズ9 イチョウ

これも代表的な紅葉を見せてくれる木です。

イチョウ Ginkgo biloba

中国原産の一属一種で生きた化石。しかも、広葉樹と針葉樹の中間的な特性をもち、針葉樹に分類されることも。また、世界で初めて精子が発見された木でもあります。

一昨年、鎌倉鶴岡八幡宮の「隠れイチョウ」が倒れたのは記憶に新しいところですが、さすがに御神木だけあって、早朝4時ころに倒れ、一人もけが人を出しませんでした。昼だったら酷いことになったもしれません。いまは根株からの不定芽と、胴挿し?で次世代の育成をしていますが無事に育ってほしいものです。

さて、イチョウの実はご存じ銀杏。美味しいですよね!私は茶碗蒸しに入ったやつと、串に刺して焼いて塩を振ったのが好物です!国外でも学名そのままの「Ginkgo nuts」と呼ばれています。

また、銀杏は愛知県に産地があるのですが、木の仕立て方がリンゴのように矮性に育てられていて、イチョウとは思えない樹形で驚いたことがあります!

写真は全て2011年12月3日に横浜市栄区で撮影したものです。


これが近所では一番きれいに紅葉していました



それでも、葉先は茶色く傷んでいます



まあ、これくらいで勘弁してください(笑)

2011年12月7日水曜日

紅葉・落葉シリーズ8 ニシキギ

世界三大紅葉樹の一つニシキギ
Euonymus alatus

庭に良く植えられる落葉低木で、その名の通り「錦」のごとく真っ赤に紅葉します。
今年はやはりいまいち色が沈んでますが、いつもはスゴイ色なんです。

こいつは選定に強く、落葉期に強く剪定しても、すぐにこんもりした樹形に戻る羨ましい奴です!また、新しい枝にははっきりと四本の翼(ひれみたいなもの)があるので、見分けやすい低木の一つです。実も綺麗ですよ。

写真は全て2011年12月3日に横浜市栄区で撮影したものです。


ダサい写真ですね…



これもピントが奥に入ってしまった失敗作(泣)



これが翼です。若い枝だともっとはっきりしていることも

2011年12月6日火曜日

紅葉・落葉シリーズ7 イロハモミジ

紅葉の代表格イロハモミジ 紅葉と書いて「もみじ」と読ませるぐらいですから!
学名はAcer palmatum Thunb.

さてさて、世界三大~というのは色々とありますが、モミジ(カエデ)は世界三大紅葉樹です。あとの二つは、近々登場のニシキギと、スズランノキ。

ちなみに世界三大庭園樹は、ナンヨウスギ、ヒマラヤスギ、コウヤマキ。
世界三大珍獣は、ジャイアントパンダ、オカピ、コビトカバ。
世界三大料理は、フランス料理、トルコ料理、中華料理。

むかし、「モミジ」という植物は無くて、それは「カエデ」であると教わったのですが、いまはイロハモミジというようですね…。私もボケてきて記憶が定かではありませんが…(笑)

モミジは種が翼果といって、翼がついており、二つ連なっているのを外して一つにして、手から落としてあげるとクルクルと回りながら落ちて面白いのでお試しあれ。

また、花札の10月札は紅葉したモミジとシカの絵ですが、関東平坦地ではモミジの紅葉は11月中旬からになります。余談ですが、花札の10月札のシカがそっぽ向いた絵なので「鹿10」→「しかとう}→「シカト」となったといわれているのはご存じのとおりです。

写真は全て2011年12月3日に横浜市栄区で撮影したものです。


二本ならんでいます



あと二三日後の方が良かったかな?



天気が悪くていまいちの色合いですね